oldmanvitoriablog’s diary

Money and Energy

田舎の正月が懐かしい

今週のお題「餅」
小さい頃は、田舎に暮らしていて、年末になると、家族総出で餅つきをしました。
大きな臼と重い杵で父がついて、母がこね役でした。
親戚に配る分も含めて一升以上のもち米をついていたと記憶します。
私の一番のお気に入りは、餅をつく前のセイロで蒸かしたもち米をそのまま茶碗に盛って、醤油をかけて食べることです。熱いもち米の香りと醤油の香ばしい香りで、とてもおいしい一杯でした。あまり食べると親に叱られるので、ほんの少しの時間でしたが、至福のひと時でした。
ついた白い餅はまず、必要な数の鏡餅を作り、仏壇や家の神様に奉納します。次に一握り大にちぎって、大根おろしと砂糖、醤油で作ったたれに浸して食べる「辛味餅」に、また、ちぎった餅とあんこを絡めて「あんころもち」を作ります。これは正月に家族で食べるためのもの。残りの白い餅は、50cm角くらいの板の上で枠に入るように薄く1cmくらいの厚さで伸ばします。これを何枚も作りねかします。
一方、白い餅つきのあとは、蒸かしたもち米に青のりと塩少々を混ぜ込み、「かきもち」をつきます。つきあがった「かきもち」は、低い枕のように長細く伸ばします。これも何本も作り、ねかします。
ねかしてやや硬くなった板に延ばした四角い白い餅は、包丁で普通の小さな四角い餅に切り分けます。これが、「お雑煮」「おしるこ」「焼きもち」「安倍川餅」などに使う餅になります。「かきもち」は、乾いた後、薄く楕円上に切り分け、焼いたり、揚げたり(揚げもち)して食べます。
出来た四角いもちは、何軒かの親戚に配って、ようやく年末を迎えます。
お正月前の一大イベントでした。
お正月になると、3ヶ日は「お雑煮」「おしるこ」が朝、昼の定番の食事になりました。

懐かしい味と思い出です。