oldmanvitoriablog’s diary

Money and Energy

自分で計算する資産運用1  運用結果の計算

新NISAの開始直前となって、色々な情報が飛び交っているこの頃ですが、どのような商品を選ぶかなどは、別記事で触れていますので、ここでは、自分の資産を運用したらどうなるか、または、この金額にするにはどのくらいの金額を積み立てるかなどを自分で計算して計画を立ててみる方法について記載します。
1.一括である金額のお金を預けて(投資して)、分配金再投資の投資信託や定期預金などの「複利」の商品で運用したら、将来どのくらいの金額が手に入るかの計算(終価係数)
P:一括で投資・預金する金額(万円)
r:利率(年利(%)/100)
n:運用期間(年)
G:運用期間n年後に受け取る金額(万円)
とすると、Gは以下の式で求められます:
 G = P(1+r)^n  (^ : 累乗の意味です。(1+r)^n終価係数と言います。)
例えば、一括で100万円を年利2%で10年間運用したら、10年後には、
 G = 100(1+0.02)^10 =100*1.219 = 121.9万円
になります。同様に35年間運用すると、G = 200万円となり、2%の年利で35年運用すると、2倍になることがわかります。3%で運用出来れば、10年で134.4万円、35年で281.4万円になります。従い、年利が高いほど、期間が長いほど、将来の受取金額は高くなります。
2.運用期間n年後に目標の金額を得るために、今一括でいくら投資したらよいかを求める計算(現価係数)
P:一括で投資・預金する金額(万円)
r:利率(年利(%)/100)
n:運用期間(年)
G:運用期間n年後に受け取る目標金額(万円)
 P = G{1/(1+r)^n}  1/(1+r)^n現価係数と言います)
現価係数は終価係数の逆数の関係にあります。
例えば、30年後に2000万円を得るには、今、一括でいくら投資したらよいか、を求めると
 P =2000 {1/(1+0.03)^30} = 2000*0.412 = 824万円 
824万円を年利3%で運用する商品に投資すると、30年後には、2000万円になっている、ということです。この例からすると、新NISAの年間投資枠は、積立120万円、成長投資枠240万円の合計360万円ですから、過去長い期間年利3%程度で運用出来ている投資信託などを年間360万円(積み立ても成長枠も同じ商品に投資)買うことを約2.5年程度実施し、その後30年間保持しておくと,2000万円になることが期待できることになります。(新NISAでは、期間無制限で、利益には課税されませんから、達成した金額はそのまま、もらえます)
以上は、一括で投資した場合の計算です。


3.毎年一定額を投資した場合のn年後いくらになっているかの計算(年金終価係数)
Q:毎年積立投資する金額(万円)
r:利率(年利(%)/100)
n:運用期間(年)
G:運用期間n年後に受け取る金額(万円)
 G = Q[ { (1+r)^n-1}/r]   ( [ { (1+r)^n-1}/r]年金終価係数と言います。)
例えば、毎年40万円を40年間(合計1600万円・・・新NISAの合計投資額は1800万円まで可)積立投資を年利3%で行った場合、40年後には、
 G = 40[ { (1+0.03)^40-1}/0.03] = 40*75.4 = 3016万円
になります。長く積み立てることでより多くの資産ができます。(投資金額1600万円の約2倍になっています)
4.目標金額を達成するまでn年間に毎年いくら積み立て投資したらよいかを計算(減債基金係数)
Q:毎年積立投資する金額(万円)
r:利率(年利(%)/100)
n:運用期間(年)
G:運用期間n年後に受け取りたい目標金額(万円)
 Q = G[r/{(1+r)^n-1}]    ([r/{(1+r)^n-1}]減債基金係数と言います。)
減債基金係数は年金終価係数の逆数の関係にあります。
例えば、35年間で3000万円を得るためには、年利3%で年間の積立投資額をいくらにしたらよいかを考えると
 Q = 3000[0.03/{(1+0.03)^35-1}] = 3000*0.01654 = 49.6万円(約50万円)
年間積立額約50万円を3%で運用して35年後には、3000万円になるということです。
投資額は、50 x 35 = 1750万円で新NISAの最大1800万円をオーバーしていないので、非課税で達成できます。