oldmanvitoriablog’s diary

Money and Energy

定年後も働くのか、止めるのか?

会社員など雇用されている人の定年退職が近づくと、誰もが退職後働き続けるのか、そのまま退職するのか迷うものです。筆者も退職が近づいた頃、どうしようかと悩みました。色々調べたり、考えたりしたりして、まず、退職後、経済的にどうなのかということと、自分の意志はどうなのかということに結論をださないとどうにもならないことがわかりました。結局、筆者の場合は定年で退職しました。現在は個人事業主です(これについては、別に書く予定です)

1.経済的な面

  退職して無職となると、退職金と年金で生活することになります。60歳定年では、   65歳の通常の年金受取開始まで5年間は無収入で暮らすことになります。生活費が月30万円ならば、5年間で1,800万円必要になり、月20万円ならば、5年間で1,200万円必要になり、今までの貯蓄と退職金で賄えれば、OKですが、駄目ならここで退職する選択肢は無くなります。

  OKの場合、65歳以降は年金の受け取り金額と、生活費が釣り合えば(若干黒字になるようなら)働かなくても大丈夫、ということになります。数年前、老後2,000万円問題というのが流行しましたが、金融庁の試算で、65歳以上の高齢者無職夫婦世帯の平均年金が月約21万円、生活費の平均が月約26万円で約5万円不足するので、30年程度生活するには5万円x 12 x 30 = 1,800万円で約2000万円不足するので、老後のためには2000万円以上必要。というものですが、この計算はあくまで平均であり、また、一戸建ての住居で住宅ローンが払い済み、子供は独立し教育費は無し、というのが前提条件なので、借家や子供有りなどではそのまま当てはまらないし、だいたい、生活費は各世帯で違うので、実際、年金だけで暮らしている世帯もあるようですので、まったく計算例という意味しかないものでした。他にも、本などで「年金だけで暮らせます」とか、「老後は2000万では足りない」ようなことが書いてありますが、それぞれその前提条件があり、実際の各世帯の事情は異なり、いくらこのような本や記事を読んでも、個々の世帯につて検討しないとわからない、というのが本当のところのようです。

  さて、筆者の場合は、たまたま共働きであったので、5年間の生活費も、65歳以降の年金も生活には不足しないで済みそうとの結論で、経済的には問題ないと考えました。

厚労省によると、令和3年の厚生年金受給額の平均は月14.5万円(国民年金は5.6万円)ですから、共働きだった場合、月29万円ですから、住宅ローン無し、子供は独立済みであれば、生活費は賄えると考えられます。

2.自分の働くことへの意志

  「継続雇用制度」または「再雇用制度」というものが平成25年度に義務化され、希望すれば、全員定年後も働き続けられるようになりましたが、この制度では給与は、現役時代より格段に(何割という単位で)下がりますが、仕事内容は定年前とさほど変わりません。これでは、同一労働同一賃金の考え方にも反するし、企業のお情けで働けるようにしている、との印象が強く、何となく継続して働く気力が生まれませんでしたので、継続雇用を断りました。上記の経済的に問題なかったことが影響したことは間違いありません。他の関連会社での雇用なども条件的には変わらなかったので、結局、退職前と同じような仕事はしないことにしたものです。(定年が年金をもらえる65歳ならば、そのまま働いたと思いますが・・・)現在では、高齢者を企業の戦力と真剣に考えて、能力と賃金が釣り合うような考え方をする企業が増えているようですが、数年前は上記のような状況だったということです。

気持ちを整理するのは、経済計算より難しいです。