oldmanvitoriablog’s diary

Money and Energy

エルサルバドル

NHKのニュースで
中米のエルサルバドルで4日、大統領選挙が行われ、現職のナジブ・ブケレ大統領が勝利を宣言しました。憲法を制限した強権的なギャング対策で世界最悪とされた国の治安を劇的に改善させたブケレ氏の再選は、暴力のまん延が深刻な中南米のほかの国々にも影響を及ぼす可能性があります。」
という記事がありました。この記事で、現職の時に2015年頃にエルサルバドルを仕事で訪問した時のことを思い出しました。エルサルバドルは、メキシコの南のいわゆる中米にありホンジュラスグアテマラに挟まれた小さい国で、面積は日本の十分の一程度で人口は約650万人の国で、主要な輸出品はコーヒーや砂糖です。驚いたのは、法定通貨が米ドルで、米ドルがそのまま通用したことです。(一時、ビットコイン法定通貨にするという話もありましたが、どうなったかはわかりません。
この国は長い間(20年以)政府と武装勢力の間で内戦が続き、和平成立後も、内戦時に国内に残った武器を使った強盗・障害事件が後を絶たず、治安のよくない国でした。筆者が首都のサンサルバドルを訪問した時も、「治安が悪いので、ここから先は行くな、この区域やこの区域には行くな」と現地の駐在員から念を押されました。言われなくても怖くてホテルを出られませんでしたが。客先との打合せに行くと、客先は「私兵」を抱えていて、彼らが絶えず会社の事務所の周りを警戒しているのにはまた、驚きました。打合せを終えて、製品を設置する現地の調査に出かけたのですが、ここでまたびっくり。なんと、客と筆者が載った車の後ろから、トラック一台に20人ほどの私兵が乗って、ライフルを周囲に向けながらついてくるではありませんか。現地に着くと、これらの私兵20人ほどが、周りを囲んで周囲を見張るということになりました。
この時、これほど治安が悪いのだな、とつくづく感じました。「もう二度と来たくないな」と思ったものです。
ところが冒頭の記事で、この大統領によってこの国の治安が劇的に改善しているということを知り、もう筆者が行った時のような「私兵」による護衛は無くなっているのかも知れないな、とふと思いました。まさにエルサルバドル(ELSALVADOR:救世主)な大統領ですね。