oldmanvitoriablog’s diary

Money and Energy

エネルギーの話 その6 (付録)人間のエネルギー

人間の必要エネルギーは基礎代謝量に活動するためのエネルギーを加えたものです。
基礎代謝とは、体温調節、呼吸、心拍など人間が生きている間、休む間もなく活動するためのエネルギーで、加齢、不規則な生活、過度な食事制限(ダイエット)などで低下すると、冷え性、低血圧、低体温、疲れやすくなる、肌荒れ、便秘などにつながるので、基礎代謝が増えるよう、運動、食事に気を付ける必要があります。
基礎代謝と必要なエネルギーは日本医師会のHPによると:
1日に必要な推定エネルギー必要量(kcal) = 基礎代謝量(kcal) x 身体活動レベル
基礎代謝量=基礎代謝基準値(kcal/kg体重/日) x 参照体重(kg)
                     (体重kg当たりの基礎代謝基準値)(該当年齢の平均体重)
で算出され、12-65歳の場合の基礎代謝量の平均的な値は、男性約1,500kcal/日、女性約1,300kcal/日程度で、活動レベルは3種類あり、レベル1:生活の大部分が座位で静的な活動が中心、レベル2:座位中心の仕事だが、職場内での移動や立位での作業・接客等、あるいは通勤・買い物・家事・軽いスポーツ等のいずれかを含む場合、レベル3:移動や立位の多い仕事への従事者。あるいは、スポーツなどの余暇における活発な運動習慣を持っている場合に分けられ、12-65歳の場合、レベル1は1.5, レベル2は1.75, レベル3は2.0などとなっています。(最も多く1日のエネルギーが必要なのはラグビーやアメフトの選手で、1日5,000kcal程度必要だそうです。)
平均的には、基礎代謝量1,500kcal/日、必要エネルギーは2,500kcal/日程度と思われます。2500kcal/日は2500/24時間/60分/60秒=0.0289kcal/秒であり、1kW=0.2388kcal/秒なので、0.0289/0.2388=0.121kW=121Wとなって、電球60ワット2つが1日点灯した場合のエネルギーと人間の1日に必要なエネルギーが同程度ということになります。(人間のエネルギーは大したことない?)

一方、その2で書きましたように、2021年に日本に供給された一次エネルギーは18670PJですが、これを人口1.2億人として一人一日当たりに直すと、18670PJ/365日/1.2億人=42.6 x 10の7乗J/人/日=101,748kcal/人/日(1kcal=4186.8Jで換算)となります。
従い、日本人一人に必要なエネルギーとの比は、101,748/2500=40.7倍となって、日本人は、自分が必要とするエネルギーの約40倍ものエネルギーを消費していることになります。自分が消費しなくても、社会・産業を動かすために使っているエネルギーが如何に多いかがわかると思います。これでは、地球の神様が「おめえ、使いすぎだろ。だから地球が暑くなるんだよ」と言って怒り、森林火災、大型台風(ハリケーン、サイクロン)豪雨、氷河の融解による海面上昇などを起こして、罰を与えていると考えるのは、考えすぎでしょうか?

エネルギーは潤沢にあるように見えるので、際限なく使用できると考えがちですが、その過剰な使用が、実は人間自身の首を絞めている、という現実を人類は理解しなければならないと思います。

エネルギー使うも捨てるも罪なこと