oldmanvitoriablog’s diary

Money and Energy

定期預金金利100倍の意味

三菱UFJ銀行や、三井住友銀行が、10年物の定期預金金利を100倍にするとの報道がありました。100倍と言っても今までの0.002%が0.2%になるだけですから、例えば、100万円を預金した場合、今までは一年間で20円しか利息が付かなかったものが、2000円の利息になるだけです。証券会社で株を買った場合、東証のプライム市場の銘柄の平均配当利回りが2%超ですので、株を100万円買うと、年2万円の配当(税を引くと約1.8万円)が得られるので、株を買った方が年間収入は10倍多くなります。資産運用の面からは、安定した企業(例えば、トヨタや本田など)の証券投資の方が良いということは変わりません。株と預金はまだ、これだけ差があるということですが、預金金利が0.2%になったことの意味は、金利がほとんどなかった時代が終わって、金利のある世界(20円から2000円になったという事実)が始まったということです。
従って、住宅ローンの金利、特に固定型の場合は、今後は金利が上がる傾向が顕著に出てくると思われますし、固定金利を選ぶ場合は、今は早めに決断する時期と思われます。5%超の住宅ローンの金利時代を経験した筆者としては、今の固定型金利は、まったく良い低い利率と思います。一方住宅ローン金利で変動型を採用している人は、今後日銀が、マイナス金利を解除する方向になりますので、今後は変動金利も上がる方向になることを気にしなければならないと思います。また、国内で発行される債券の金利も、日銀の長短金利操作(YCC)が長期金利部分について解除方向となったことから、今後は上昇すると思われるので、投資対象の良い選択肢になってくると思われます。

新NISAが始まるまで2ヶ月となっていますが、始めたい人は証券会社を選んで口座を開設する時期になっていると思います。証券会社はネット証券の方が手数料等有利ですが、相談する相手(証券会社の人が相手になるとき)がいない不安はありますが、一方、証券会社の「売りたい種類の証券」を強制されない安心感もありますので、よく考えて決めたらよいと思います。
筆者は、ネット証券会社と対面の総合証券会社の双方の口座を持っていますが、株式や投資信託はネット証券で、債券は総合証券で買うようにしています。債券は信用情報(発行しているところの細かい情報)が格付けくらいしかわからないので、総合証券会社の担当者に確認するように利用しています。投資信託は、時々総合証券会社の担当から進められますが、手数料の多いものや、信託報酬の高いものが多々あり、注意しています。

なお、新NISAでは、1000万円を超える1800万円まで、運用できるようになりますが、証券会社が「倒産したらどうする」という心配はしなくても良いようです。銀行の場合は、破綻したら、1行あたり、元本1000万円とその利子が保護されますが、証券会社の場合は、預けているお金や株式、債券、投資信託などの有価証券は、金融商品取引法によって、証券会社の資産とは、分別管理することが義務づけられており、証券会社が破綻しても全額保護されます。一方、証券会社が分別管理を怠って、預り金を流用していた場合でも、証券会社が加入を義務付けられている「投資者保護基金」のよって、1000万円まで補償されます。(参考まで)